戸田光太郎の2000年日記
2000年1月1日〜1月3日
2000年
1月1日(土)
- 福岡。ぐだぐだ起きて二階で御節。食後、大濠公園まで散歩。晴天で光が美し
い。近々ゴッホ展があると看板に書いてある。企画のところに「NTV
Europe B.V.」とあった。アムステルダムのTさんとSさんの顔が浮か
ぶ。オランダと福岡がこんなに近いとは。
実現公園を一周してから天神へ。「一蘭」でラーメンをべる。福岡に行く人はこ
れを試すべし。面白いラーメン屋である。
1月2日(日)
- 午前3時に目覚めたので「朝まで生テレビ」を見る。テーマはデジタル・メディア
が既存の地上波テレビや新聞に与える影響について。面白かった。活字媒体だと
かなりの論客である田中康夫がテレビでは無口で押しが弱いのが意外。OL番組
の司会の頃は元気だったのにな。この分野に強い猪瀬直樹が不在なのは残念。
7:30のJALで福岡から成田へ。11:00のBAは遅れて12:40に。
ほとんど眠り続け、気が付くとヒースローに到着していた。ブラック・キャブで自
宅へ。
1月3日(月)
英国はバンクホリデーで休み。時差ボケを直しながらワイン飲み々み、読書。青
木雄二&宮崎学の共著「土壇場の人間学」○、宮崎学「カネに死ぬな、掟に生き
ろ」○、石川淳「山桜」△、代々木忠「プラトニック・アニマル」○とむさぼり読
む。宮崎学の「突破者」◎はお勧めだ。読後、日本人はどうして駄目になってし
まったのだろうかと考えた。
そういえば福岡滞在中に、ニュー・ブランド・ビルディングとかいう冗談のような
ものがあった。グッチ、ヴィトン、フェラガモとかブランド店が大きなビルに詰
まっているのだが、これ当然、客がいない。店員の方が多い。上階にレストラン
があるのだが、これもガラガラ。近所の床屋で髪を切ってもらって話を聞くと、
このビル企画、お役所主導で初期投下された300億円さえ回収できてないとい
う。ブランド側も遊びでやってるわけではないから次々引き上げていくだろう。
或いは居ついてもらおうと、テナント料を棒引きしているのかもしれない。 詳し
い事は知らないが、一目見ただけで異常なビルだ。県民よ怒れ。日本中、バブル
の名残のこんな建物や駅ビルや会議場や博物館ばかりあるが、金融機関への公的
資金投入共々、最後は国民が払う。小渕首相が組んだ84兆円の国債もそう。国
民は厳しくチェックすべし。
本当に日本は危ない。もう、この借金をアメリカにおっ被せて売り抜けるような
新型デリバティブを発明するコンピューター世代の登場を乞うしかないのか。若
者は同世代を殺したり、宗教に走ったりするより、これからはアメリカやヨー
ロッパをヤンワリ騙すことに力を注いで欲しい。で、儲けた金でまず日本の自然
を回復させる。そしてインターネットで結ぶ地方生活に入ろう。僕は南の島を取
る。東京へは時々観光すればいい。勿論、秋葉原と神保町に寄って、渋谷はライ
オンバスで山姥ギャル(既にこの言葉は古いらしい)を眺めるだけ。
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