香港島のグランドハイアットでT社N社長とブレックファスト・ミーティング。ビジ
ネス・センターで30会の会議室を借りる。九龍半島が眺望できる豪勢な部屋で、革
張りの椅子。
広告代理店と打ち合わせ。ルームサービスでクラブサンドを摂る昼頃まで話し合う。
英国人CEOが会議の最後に加わる予定だったのだが、下のグランド・カフェで
ジャーナリストに捕まってしまっていて動けない。
写真撮影が終わると30階の会議室へ拉致して説明し、全員で2台に分乗してタク
シーでクライアントとの会議へ。
会議後はホテルに戻って打ち合わせ、各自着替えてから中華料理を食べに行った。
「越華会海鮮小館」で、ワンチャイにある。電話は2591 6803。
色々忙しく処理しているうちに夜となる。
リエがシンガポール経由でようやく香港入りする。
MTRとエアポート・イクスプレスで空港に行き、ゲートから出てくる女性の中で一
番美しいかった(ということは、出てくるスチュワーデスや若い香港女性などをずっ
とチェックしていたのである)リエを拾ってまたエアポート・イクスプレスで香港島
駅へ。タクシーを拾い、香港島は半山(ミドレベル)の自宅に戻った。
もう深夜になっていた。
昼にブラジルVSイングランド戦でオフィスは空となる。
後半、イングランドの動きは鈍かった、と同僚はがっくりしながら帰ってきた。
夜はリエとアメリカVSドイツ戦を見る。
日通便でシンガポールからの荷物が90箱届く。戦々恐々としていたのだが、それほ
どの混乱もなく収まった。やはり本は多い。
この作業の合間、自宅の居間のケーブルTVで韓国VSスペイン戦を流した。
2ゴールも入って取り消しとはあんまりだろう。
夜はトルコとセネガルの地味な試合。
90箱の荷解きと整理。プロの掃除人も雇う。
シンガポールとのテレビ会議など。
シンガポールとのテレビ会議。
午後には社外でミーティング。
新しい国で生活を始めるのはやはりストレスのたまることのようで、リエは精神的に
ちょっと弱っている。
その状況に協力的でないと批判された。確かにそうだ。「忙しい」だけじゃ、言い訳
にならない。
僕はどんな国のどんな状況でも大丈夫だし、働いているから毎日誰かと喋っている
が、彼女は昼間一人なのでストレスがたまるはずだ。
イタリア系英国人Oが香港に来る。
シンガポールから制作系の人間が3人来ていたので、彼らの講演「若者にどうやって
コネクトするか」を九龍半島南端のインターコンチネンタルホテルで聞いた。聴衆が
レコード会社の重役連でのりが悪い。これを企画したのはそのレコード会社のアジア
本社の社長で、僕の部屋の家主である。
リエの目が脹れてしまった。ストレスらしい。
帰りに日本料理屋でテイクアウトしてタクシーで運んだが、これが不味い。
近所に出てチキン弁当みたいなものをテイクアウトするが、これまた不味く、外れの
日だった。
今のところ、僕は毎日、香港オフィスには一番に出社している。シンガポールでも割
とそうだったが。
自宅からスポーツバッグに荷物入れて肩から襷にかけて黒いショーツに黒いランニン
グという格好で延々と世界最長のエスカレーターを降りて地下鉄MTRで出社し、自
分の個室に入ってコンピュータを立ち上げ、冷房でクールダウンしてくるとスーツに
着替え、マグカップに紅茶か香片(ホーピン。ジャスミン・ティー)を煎れて飲んで
メールをチェックしながら電話を各国にかける、という感じで一日が始まる。
午後、リエが病気なので彼女が食べたいというザワークラウト入りホットドッグを
買って帰宅、IKEAから届いて彼ら(名札を下げた女性スーパーバイザーと二人の
青年)が組み立てる137cm×80cmの本棚5つと137cm×60cmの本棚
1つを搬入。製品の10%で組み立て搬入してくれるのだが、この厄介な組立作業は
やはり一人では無理だったと思う。
本の入った箱を開けて本棚に並べていく作業を延々と続ける。
8時過ぎにランカイホー近くの巨大な中華レストランで夕食しようとするが予約が
入って一杯。名前を登録してから30分ほどリエと別のバーで飲んでから戻って席に
通された。美味しい。混むわけだ。
食後、二人で最初のバーに戻る。白人ばかりだ。
バーを出てからリエはパシフィック・コーヒーでお茶をしながらメールをチェック。
更に隣のバー「チャプター3」でイギリス人バーテンの作るブラディーマリーを飲
む。今日はDJが入ってラテン系の曲を流していた。
レストランもカフェもバーも我が家の周りには無数にある。便利だ。
12時をちょっと回ったが、ぎりぎりエスカレーターは動いていたのでタクシーは使
わずに帰宅。
僕は更に午前2時まで本の整理をした。
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