戸田光太郎の2000年日記

2000年4月8日

２０００年
４月８日（土）

リエが寝ているので僕は一人で朝食。オリエンタル･オムレツを追加。田村慶子著
｢『頭脳国家』シンガポール｣読了。○。
頭脳国家という表現は正しい。シンガポールは１９６５年に出来た若い国だ。し
かも、ケンブリッジ出の秀才弁護士リー･クワンユーの知力から創出されたような
人工国家なのである。
ヒトラーはドイツではないし、ナポレオンはフランスに多くの遺産を残したが、
フランスそのものではない。しかし、リー･クワンユーだけは、シンガポールその
ものなのである。
僕は彼を尊敬している。めちゃくちゃに厳しい老人である。いつかインタビュー
したい。僕がインタビューしたことのある元首は今のところ、セイシェル諸島の
大統領だけだ。あの時、大統領官邸で謁見した彼は、中国外交の帰りで、ひどい
風邪をひいていたものだ。
クラブ･ハウスで１６：３０のフェリーを予約し、ひと泳ぎした。
リエと晴れ渡った海を眺めながら昼食。彼女はピナ･コラーダとナシ･ゴレンで僕
はビンタン･ビールとミー･ゴレン。ビンタン･ビールの中身はハイネケンだそう
だ。ＯＥＭである。
足ヒレとゴーグルを借りてシュノーケルするが、砂浜のためか、魚がいない。沖
合いの岩場でようやく魚群を追えた。
雨だ。海が透明でなくなる。カフェに避難して僕はビール、リエはミロを飲む。
通り雨が走り去ってもそこで浜を眺めながらぼんやりする。
濡れた緑が太陽の光を弾いてキラキラしている。
部屋を片付け、荷造りし、チェックアウトして１５：３０のシャトル･バスでフェ
リー乗り場に。
お茶して乗船してトムヤムと苺味ポッキーとコーヒー。
シンガポールへ通関する。
リムジンに間違えて乗り、Ｓ＄３５だというので乗車拒否してバスとＭＲＴを乗
り継いでホテルに帰る。ほっとした。リゾートは楽しいが、都会の綺麗なホテル
も恋しくなるのだ。
１０階ラウンジでメールをチェックしてヤコブス･クリークを飲み、裏手の日系
ラーメン屋で食事した。やはりミー･ゴレン（インドネシア風焼き蕎麦）だけでは
飽きる。味噌ラーメンを食べたら、大蒜が強烈だった。

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