戸田光太郎の2000年日記

2000年5月23日

２０００年
５月２３日（火）

朝、中華系シンガポール人秘書Ｐの予約してくれた車が朝７時に来る。チャンギ
空港に着いてから英国人上司Ｓの携帯に電話して落ち合い、シンガポール航空の
ラウンジで話す。
このラウンジで見る顔は狭いシンガポールでは何回も鉢合わせる面々になるとい
う。業界の人間か、駐在員か、とにかく空飛ぶ外人業界の人々なのである。
８時半発のシンガポール航空便で香港へ。
ビルのど真ん中に突っ込んでいく空港として有名だった啓徳（カイタック）国際
空港は９８年に閉鎖され、ランタオ島の北西に１９９８年７月からオープンした
チェクラプコック空港に到着した。
ここは何の変哲もない埋め立て地で、啓徳（カイタック）国際空港の４倍、つま
り九龍半島全体と同じ大きさだという。この２４時間営業の新空港はミュンヘン
やアムステルダムの空港と変わりはない。
ＡＴＭでロンドンの口座から香港ドルに転換した現金を引き出し、ＡＥＬことエ
アポート･エクスプレスで九龍駅に行き、地上に出てタクシー（的士、と書く）で
香港オフィスに出向いた。
スタッフは１０人ほど。次々に紹介される。
所長は｢ＡＢＣ｣である。つまり、アメリカン･ボーン･チャイニーズ、米国育ちの
中国人。ＭＢＡ取得者だ。
Ｍはニュージーランド育ちの中国人女性で威勢がいい。べらんめいのニュージー
ランド英語を喋る。ＫとＡはシンガポール系女性で若干大人しい。Ｋはフランス
人の夫がいるのでフランス語も喋る。Ａは福建語と広東語と北京語と英語が出来
る。途中で加わったＧは北京に駐在している香港チャイニーズでメチャクチャに
元気が良い。ソニーから転職したのだという。これに上司Ｓを合わせて延々と会
議。
香港の人々の元気なことに圧倒される。皆、英語が達者で驚かされる。こんな隣
人がいて、日本人はこれからどうするのだろう？
僕はＡＢＣのＨ所長とも個別にミーティングした。いいとこのお坊ちゃん然とし
たハンサムである。レコード業界からテレビ業界に移ったとのことで、最初の１
年は苦労したという。
タクシーでＳと九龍半島から香港島にあるホテル、コンラッドに向かう。チェッ
クイン。
１９：３０過ぎに香港オフィスの女性陣から電話が入り、バーに降りていくと全
員集合していた。
食前チャットが終わってから、業界人の集まる香港島のトレンディーなイタリア
料理屋｢ブルー｣で夕食。
威勢のいい女５人に男一人で圧倒される。
食後は飲みに誘われたがホテルへ帰還。

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