戸田光太郎の2000年日記

2000年8月26日

２０００年
８月２６日（土）

リエとモスバーガーでブランチ。映画チケットを買ってからＤＯＭＥでコーヒー
を飲む。出張続きで寂しい思いをさせているのが気掛かりである。
ベン･エルトン監督｢ＭＡＹＢＥ ＢＡＢＹ｣を見た。これは◎。ベン･エルトンは
オーストラリア出身のコメディアンで、英国のテレビでスタンダップ･コメディア
ンとして良く目にしていた。著作も多い。日本では余り知られていないかもしれ
ない。
この映画はＢＢＣが出資しているようだったが、英国流にブラックなユーモアで
戯画化しているのが面白い。主人公は中年にさしかかっているＢＢＣのプロ
デューサーで、子づくりに励んでいる。彼は自作の脚本が書けずに悩んでもいる
のだが、｢不妊症なのではないか｣と苦悩する自分達夫婦の像をそのままリアルに
脚本化するというメタ･フィクション構造、劇中劇構造、ジードの｢偽金造り｣構造
で進行していくうちに悲劇と喜劇の釣瓶打ちとなる、という極めて知的な造りに
なっている。非常にウッディ･アレン的だ。ベン･エルトンはウッディ･アレンが好
きなのは間違いないと思う。観客としては非常に堪能した。久々のロンドンの風
景や英国英語も味わった。
このロンドンがリエの郷愁をかきたてもするわけだが。
帰宅してからリエとプールで泳ぐ。
タクシーを拾ってオーチャード通りの高島屋に行き、ティファニーで首から下げ
るアクセサリーを買う。『ベスト･フレンズ･ウエディング』でジュリア･ロバーツ
がつけていたものだという。僕はあの映画のキャメロン･ディアスは好きだった
が、覚えていない。合わせて白いカーディガンも買う。
鰻を食べた。そこそこの味。
家に帰るとリエのファッション･ショーが始まった。
気分が晴れたようで、こちらとしては嬉しい。

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